もうはまだなり、まだはもうなり2016/05/28 11:40


   投資で利益を上げる時に重要なことは、エントリーと仕切りのタイミングです。簡単に言うと、安い時に買って、上がりきったところで売ることができれば、利益が最大になるのです。こんな分かり切ったことですが、これがなかなか分からないのです。


チャートを見れば分かることですが、底や天井はそれらが過ぎた時にしか分かりません。取引している時点で今が底なのか天井なのか判断することができないのです。取引を長く続けていると分かることなのですが、経験のない人には分からないと思います。


そのあたりの機微を上手く表しているのが、この格言です。

 「もうはまだなり、まだはもうなり」

なんだかよく分からない格言ですね。どういう意味なのでしょうか?




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 まさに禅問答

 この格言は禅問答によく似ていると思います。禅問答と言うのは、yahoo知恵袋で検索してみると、次のような例が掲載されていました。

旗が風に揺れているのを二人のお坊さんが見ていました。
お坊さんがもう一人に「アレは旗が動いているのか?それとも風が動いているのか?」と問います。

お坊さんは「旗も風も動いてはいない。動いてるのはお前の心だ。」と喝をいれました。


 さらに、もうひとつ紹介します。

あるお坊さんが座禅をしていたところ老僧がやってきて石を磨き始めた。

お坊さんが何をしているのか?と訪ねたところ「石を磨いて鏡にしようとしている」という。

お坊さんは「石を磨いて鏡になんかなるはずはない」と老僧を笑った。
老僧は「それならお前も座禅をして仏になれるはずなどなかろう」と語った。


 禅というのは、なんとも趣深くて面白いものですね。




 この格言は分かったようで分からない

 この格言は、まさに「禅問答」と同じで分かったようで分かりません。
結論を言うと、分からなくていいのです。


投資をする人は、底で買って、天井で売ろうと考えています。しかし、現実には何時が底だったのか、どこが天井だったのか、それを知るのは、底や天井を過ぎてからです。


底や天井を過ぎなければ、底だったこと、天井だったことが分からないからです。ですから、底で買って、天井で売るなんてことは不可能だと言うことです。


 これは、とても重要な真理なのです。このことを理解しているかどうかで、投資の考え方がガラリと変わります。変わらない人は、理解できていないからです。


 投資の理想は、底で買って、天井で売る。 しかし、現実は、底近くで買って、天井近くで売るということになります。


底で買って、天井で売るということが奇跡に近いということが理解できていれば、遮二無二 底や天井を追う必要がなくなるのです。底近く、天井近くを知ればいいだけですから、あくせくした投資をする必要がなくなるのです。


あくせくした投資をすることが無駄なことだと思えるはずです。ノンビリと利益を取ることを考えていけばいいだけなのです。




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