買われ始めるとなぜ材料が出てくるのか?2016/12/02 11:30

  相場というのは、基本的には需要と供給のパランスによって動きます。さらに、国家間の争いなど、政治的な出来事や経済的な環境の変化などによって動きます。これら政治・経済的な良い材料、悪い材料が混在した状況で動くのが相場なのです。


 「材料は後から出る」という格言というか、相場の言い伝えがありますが、今日はこの言葉の意味について考えてみます。


ある株が買われ始めたとします。その株が大きく動き始めたら必ずと言っていいほど、買いの材料が出てきます。これはどういうことなのでしょうか?




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 本当に材料は後から出てくるのか

 もう少し具体的に説明すると、金の場合について考えてみましょう。金が買われる材料として考えられることは、インフレ懸念、地政学的リスク、金融危機などがあります。


これらはすべて社会が悪い方向に向かう状況です。社会が悪くなった時のリスクヘッジ、安全な資産として金は買われます。なので、社会が安定に向かうような兆候が出てくれば、金は必要ないので売られる流れになるわけです。


そんな状況で金価格が急騰した時には、ニュースなどで、必ずその理由を説明しています。何となくそうなのかと思いながら聞いているのですが、よく考えるとおかしな話です。


相場が動いた時に、どうして動いたのかその理由を探してきて、材料にしていると言った方が正しいのだと思います。




 後講釈にすぎない

 本来は、こういう材料があるから金を買うという行動に移るはずです。金価格が急騰したということは、何らかの材料を見つけた投資家がたくさんいたから、急騰することになったはずです。


金が買われた理由となった材料が何かを知らなかった人が知ったことで、金が買われた材料がクローズアップされたにすぎません。


 ということは「材料は後から出る」のではなくて、「後になって材料を見つけた」ということですから、ニュースとして報道された時には、時すでに遅しという状況になっているはずです。



 この格言の意味は、価格が大きく動くような材料が注目されるのは、必ず価格が動き出した後からなので、単なる後講釈にすぎません。


材料は自らの努力で、相場が動き出す前に見つけ出さなければなりません。ですから、あまり材料にこだわりすぎると、相場の流れに乗り損ねることもあるから気をつけなさいということだと思います。




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